プロキシサーバー(Proxy Server)とは、簡単に言えば、ネットワーク上の2つのデバイス間の仲介サーバーです。プロキシ(proxy)は、クライアントの代理人のような存在です。
プロキシサーバーを使用してインターネットに接続している場合、そのトラフィックは、Windows 11 PCから直接来るのではなく、プロキシサーバーを経由します。会社または組織でプロキシサーバーがよく使われています。
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プロキシサーバー(Proxy Server)とは?
プロキシサーバー(Proxy Server)は、インターネットからユーザー(クライアント)の代わりにデータを取得するサーバーです。例えば、ユーザーがあるWebサイトから必要な情報を収集する際に、直接取得するのではなく、仲介役のプロキシサーバーがクライアントの代わりに情報を取得してユーザーのWebブラウザーに送信します。
プロキシサーバーには、システムとインターネットの間のファイアウォール(FireWall)として機能し、不正アクセスを防止するすのに役立ちます。また、IPアドレス固有のデータを収集する機会を提供したり、ユーザーが固有のコンテンツにアクセスできるようにしたりすることもできます。
プロキシサーバーの一部は、プロキシサーバーに要求された内容をキャッシュ(Cache)を使用して保存します。クライアントがWebサイトの情報を求める際に、直接該当するWebサイトから情報を得るのではなく、プロキシサーバーのキャッシュ内にある情報をもらいます。
結果、リモートサーバに接続してデータを取得する必要がなくなることで転送時間が早くなるとともに、不要な外部とのアクセスが少なくなる利点があります。また、外部とのトラフィックを減らすことで、ネットワークのボトルネックを防止する効果もあります。
プロキシサーバーは、デバイスとインターネットの間のリンクとして機能します。独自のIPアドレスを使用するので、Webサイト上でユーザー(クライアントのIPアドレスを隠すことが出来るので、表に表示されません。
プロキシサーバーを使用すると、ブロックされたコンテンツへのアクセスやインターネットプライバシーの強化など、多くのメリットがあります。ただし、プロキシサーバーアドレスは、仮想プライベート ネットワーク(VPN)と同様に機能しますが、暗号化は行われません。
プロキシサーバーのメリット
Windowsでプロキシを設定することにより、セキュリティの面において、以下のメリットを得ることができます。特に、会社など組織のように複数のパソコンからインターネットに接続する場合が多いと、そのメリットは大きくなります。
- ・セキュリティの強化:一部のプロキシにはファイアウォールが付属しているため、サービス拒否攻撃(DDoS)などサイバー攻撃の被害者になる可能性は低くなります。
- ・プライバシー:ユーザーのIPアドレスを隠し、別のアドレスを表示するため、いつでも匿名でWebサイトにアクセスが出来ます。
- ・プロキシメールボックス:これを使用すると、プライマリメールとプロキシメールを構成して接続できるため、メールの管理が容易になります。
- ・アクセス制限のコンテンツ:地理的に制限されたWebサイトを、プロキシサーバーを使用すると、制限されたコンテンツにアクセスすることができます。
- ・帯域幅の節約:プロキシサーバーを使用すると広告がブロックされ、ページがキャッシュされ、トラフィックが圧縮されるため、帯域幅を節約してインターネット接続の速度を上げることができます。
- ・高速なパフォーマンス:複数のパソコンが同じWebサイトにアクセスするとき、キャッシュを利用できるので同じデータを取得する必要がなくなり、通信負荷を低減できます。
- ・トラフィックの監視:プロキシサーバーを使用してトラフィックをフィルター処理できます。
- ・会社など組織ですべてのパソコンでインターネットのアクセスログを一括して記録できます。
プロキシサーバーのリスク
Webプロキシサーバーの使用にも一定の欠点があります。
- ・個人情報の盗難:プロキシサーバーのIPアドレスを使用している間は、データは暗号化されせん。プロキシサーバーが使用するネットワークは基本的にパブリックネットワークであるため、ハッカーが機密データを盗んだり、個人情報を盗んだりする危険性が高くなります。情報を暗号化するにはVPN(Virtual Private Network)を使用する必要があります。
- ・限定的なプライバシー:プロキシサーバーはユーザーのデータと共にCookieを保存しますが、悪意のあるプロキシサーバーだった場合、サーバーの所有者または第3者によって盗まれる可能性があります。
- ・インターネットの切断:プロキシは手動で設定する必要があるため、通信負荷に弱いプロキシだったり、経験の浅いユーザーの場合、サーバーがダウンする可能性があります。
- ・ID の盗難:プロキシサーバーのIPアドレスを使用している間は暗号化されないため、ハッカーが機密データを盗んだり、個人情報を盗んだりする危険性が高くなります。
- ・暗号化の欠如:無料のプロキシには、コンピューターに感染したり、情報を盗んだりする可能性のあるマルウェアが付属している場合もあります。プロキシはHTTPS接続をサポートしていないのが多いです。つまり、ユーザーはインターネットへの暗号化された接続を取得できません。
- ・インタネットアクセスの不具合:無料のプロキシサーバーが海外にある場合、通信速度が低下する、または接続できないことがあります。
- 1設定を自動的に検出する:Windowsはプロキシサーバーの設定を自動的に取得するため、情報を入力する必要はありません。
- 2セットアップスクリプトを使う:プロキシ設定が自動的に検出されない場合は、会社など組織のプロキシ設定スクリプトの場所を知る必要があります。プロキシ設定スクリプトのアドレスがわからない場合は、組織の関連部署に確認依頼します。
- 3手動プロキシセットアップ:プロキシサーバー名、またはIPアドレスとポート(オプション)を知る必要があります。この情報がない場合は、IT部門に連絡する必要があります。
- Windows 11ファイルにタグを追加して簡単に検索する
- GPUのサーマルグリスの塗り替えとサーマルパッドを交換する
- Windows 11 タスクバーを完全透明に設定する
- Windows 11 22H2をローカルアカウントでクリーンインストールする
- 外付けSSDドライブにWindows 11をインストールする
- Windows11でPCのパフォーマンスを向上させるための対策
- Windows セキュリティのデバイスのパフォーマンスと正常性を非表示にする
- Windows プロキシサーバーProxy Serverを設定する
- Windows 11でコア分離のメモリ整合性を有効または無効にする
- Windows 11でネットワーク接続のデータ使用量をリセットする
- Windows 11でリモートデスクトップのRDPポートを変更する
- Windows 11 カスタマイズされたエクスペリエンスを無効にする
- Windows 11 ユーザーアカウント制御(UAC)のユーザー名を非表示にする
Windows 11でプロキシサーバーを設定する
Windowsでは、ほとんどのブラウザはPCに設定されているプロキシ設定を使用します。各ブラウザにはプロキシ設定を調整する設定ページがありますが、クリックすると通常Windowsの設定アプリ画面に移動します。
例えば、以下のGoogle Chromeブラウザーの設定ページでは1システム > 2パソコンのプロキシ設定を開くからWindowsのプロキシサーバー設定画面にリンクしています。
Windows設定アプリにてプロキシを設定する
▼ ショートカットの
キーを押して、設定アプリを開きます。 1ネットワークとインターネット > 2プロキシを選択します。▼ 自動または手動でプロキシサーバーを設定します。プロキシ設定はWindows 11に保存され、いつでも再び《オン》にできます。
▼ 手動のプロキシの設定画面にて、1プロキシサーバーを使うを 《オン》にします。その下の2プロキシIPアドレスとポートを入力したら3
ボタンをクリックします。VPN接続を使用していて接続にプロキシサーバーを使用している場合は、そのVPN接続に対して個別に設定する必要があります。通常、VPNとプロキシ サーバーの接続は似ているように見えますが、VPNはプロキシ サーバーと比較してより安全な接続を提供します。
コントロールパネルでプロキシサーバーを設定する
▼ 次は、コントロールパネルからプロキシサーバーを設定する方法を紹介します。
キーを押し、ファイル名を指定して実行ウィンドウを開いて、テキストボックスに1controlまたはC:\Windows\System32\control.exeと入力し、2 ボタンをクリックします。▼ 1インターネットオプションをクリックします。
▼ 1接続タブの
ボタンをクリックします。▼ 《自動構成》の1設定を自動的に検出するのチェックを外します。その下の《プロキシサーバー》の2LANもプロキシサーバーを使用するに チェックを入れます。コピーしたアドレスとポートを入力します。詳細な設定を行う場合、3
ボタンをクリックします。プロキシの設定を正しく行ってているかどうかは、安全なインターネット使用のためにとても重要です。正しく設定されていないと、他のプロキシを経由してしまう可能性もあり、最悪の場合は機密情報や個人情報の漏えいにつながる原因にもなります。
無料のプロキシサーバーの危険性
インターネットには、さまざまな国を選択できる無料のプロキシサーバーがたくさんあります。サイトのURLを入力するだけで、制限なくロードされます。
あるWebサイトへのアクセスがブロックされている場合、無料のプロキシサーバーを通してアクセスすることがありますが、無料のプロキシサーバーはプライバシーセキュリティ上に危険性が伴います。
ほとんどの無料プロキシサーバーはHTTPS接続ではないため、サーバーへの接続が暗号化されず、重大なセキュリティリスクが発生します。さらに、マルウェアやウイルスに対する安全なオプションではない可能性があります。
無料のプロキシの代わりにより多くのセキュリティを提供するVPNを使用することをお勧めします。